古酒と新酒はどちらが美味い?日本酒は置いておけば古酒になるは間違い?

古酒と新酒はどちらが美味い?日本酒は置いておけば古酒になるは間違い?


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日本酒を含め、多くのお酒で聞かれる「熟成」という言葉。特にワインなどは○○年産のワインというように、古ければ古いほど熟されて風味が濃厚になると言われ重宝されます。では日本酒はどうなのでしょうか。

新酒にはこんな定義があった?BYに隠された意味を知れば日本酒がもっとおいしくなる!」でも触れましたが、日本酒は逆に「新酒」という言葉があるように新しいお酒の方が重宝される傾向にあり、古酒についてはあまり語られないことの方が多いという状況にあります。

そこで今回は、あまり語られない、あまり知られていない日本酒の古酒について「古酒とは何か?」から「古酒ならではの味わい」などについて見ていくことにしましょう。役立つ情報盛り沢山でお届けしたいと思います。

古酒ってそもそもどんな酒?

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古酒の味わい方について語る前に、まずは古酒というのがどんなお酒を指すのかについて確認する必要があります。そもそも新酒と古酒の違いについてみなさんは理解していますでしょうか。 実はここには明確な違いがあり、この違いは酒造年度を知ることによって理解することができます。

酒造年度とは、私たちが普段何気なく使っている年度という言葉と同じように、一年を表す期間のことをいいます。ただし、私たちが普通に使っている年度は4/1に始まり3/31に終わる期間のことをいうのに対し、酒造年度は7/1に始まり6/30に終わる期間をいいます。 つまり、お酒は7/1を新学期の始まり、次の年の6/30までを1年間とし、その年度内に出荷されたものを新酒といいます。

通常、お酒は10月くらいから仕込みが始まって2月、3月に出荷されますので、2月3月にできたお酒を6月30日までの約4ヶ月の間に出荷しないと新酒にはならないわけです。 それ以外のすべてのお酒を古酒といい、同じ年に生産されていたとしても6月30日を超えれば自動的に古酒ということになります。

古酒ってそもそもおいしいの?

ひとえに古酒と言われてもどんな味かわかりませんが、古酒はわざわざ「古酒」と銘打つほど美味しいのでしょうか。 もちろん味覚はひとそれぞれなので簡単に美味しいかどうかという答えを言うことはできませんが、古酒の特徴としては味わいが新酒に比べてどれも奥深いと言えます。

日本酒は期間をかけてじっくりと熟成させることによりお酒の中の酵素が働き、その結果、雑味が消えて味がどっしりと安定してきます。 特に純米酒などはお米だけを原料としていますので、よりお米の風味、香りが醸し出され、米本来の味を楽しむことができるため、食前酒や食後のデザートに、という飲み方もおすすめです。

これに対して新酒は、お米や水のフレッシュさ、新鮮な香り、そして荒々しい雑味という特徴があります。新酒、古酒限らず、日本酒は全体的にいろんな食事にあうお酒ですが、こってりしたもの、味付けの濃いものを食するときには新酒のみずみずしさでバランスをとる、または、逆にこってりしたもの、味の濃いものだからこそお酒もずっしり深いものをという考え方もあります。食事に負けないくらいお酒を楽しみたいというかたは後者のように揚げ物+古酒という組み合わせもいいかもしれませんね!

また、日本酒は冷たいものから温かいものまでいろんな温度で楽しむことができ、同じお酒でも温度が違うだけでがらりと風味を変えます。あまりに高級なものはお燗にすると風味が飛んでしまいますのでおすすめしませんが、普通の古酒ならば、冷やしすぎず温めすぎず、少し冷たい、少し温かいと感じるくらいの温度で楽しむのがいいでしょう。 古酒の味わいは保管するとき(熟成させるとき)の温度によっても変わってくるので、熟成年数や熟成温度など、いろいろな古酒の味わいの変化を楽しみながら飲むのがおすすめです。

保管=熟成は間違い?

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日本酒には必ず製造年月がラベルに記載されていますが、逆に賞味期限の記載はありません。これはなぜか。一言で言うと日本酒には賞味期限がないから、なんですね。日本酒は放置していても中の酵素が働くことで菌が活発になるだけで、それはいわゆる腐るとは違いますので、2年前、3年前の日本酒を飲んでもお腹が痛くなることや、体に異変をきたすということはありません。

では、プレゼントやお中元などでもらったお酒を冷蔵庫や押し入れにしまって、自分で古酒を作ればもっと美味しくいただけるのではないか、と考える人もいます。 が、結論的に言うとこれは間違いです。一般的に古酒というのは、光や温度、空気などの調整により保存管理がしっかりとなされた酒蔵の中で2年、3年熟成させて出荷するものであり、既に出荷されたものを自宅で新たに2年、3年寝かしたからと言って美味しくはならないのです。

単純に味が劣化し、風味が落ちてしまいます。もちろんすべての酒がそうであるとは言えませんが、多くのお酒はやはり購入後は1,2ヶ月以内に、開栓後は1,2週間程度で飲み干してしまいたいところです。 ですので、開栓後1ヶ月以上経ってしまったお酒、押し入れの奥で2,3年眠らせてしまっていたお酒は、煮酒として調理に使用するか、「メリットしかない?日本酒風呂が健康・美肌に良い科学的根拠!」でも紹介しましたようにお風呂に入れて日本酒風呂として楽しむことをおすすめします。

古酒については現在も研究が続けられており、美味しい飲み方、味が劣化しづらい保存方法など、これといったものは未だに明確になっていません。吟醸酒などは購入後すぐに飲むよりも少し寝かせてから熟成させた方が旨みが濃厚になるともいわれています。しかし、それも日本酒の種類や造り方で変わってきますので、まずは「古酒」として売られているものを楽しみ、古酒の魅力、その奥深さをもっと楽しみたいという方は、光や温度、空気などに注意をはらいながら自分だけの古酒をつくってみるのもいいかもしれませんね。


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