日本酒ツウはここを見ている!あなた好みの日本酒がわかる酒造好適米の違いとは!?

日本酒ツウはここを見ている!あなた好みの日本酒がわかる酒造好適米の違いとは!?


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日本酒の原料はお主に米と水です。「純米」という言葉が付いていないお酒には醸造アルコールという添加物も入っていますが、日本酒の味、香りを大きく決めるのはなんと言ってもお米ですね。

お米が美味しくなければ、どんなに杜氏に技術があっても美味しいお酒は生まれません。逆に言えば、美味しいお酒かどうかを見分けるには、その日本酒に使われているお米を見ればいいとも言えます。

日本酒の原料として使われているお米、まさしく今回の主題となっている酒造好適米のことですね。 現在、酒造好適米として認定されているものにはたくさんの種類がありますが、ここでは、そもそも酒造好適米とは何か?というところから、種類別の旨み、その違いについて見ていきたいと思います。

酒造好適米と一般のお米の違いとは?

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酒造好適米とはその名のとおり、酒造りに適したお米のことを言いますが、私たちが普段口にしているご飯とは何か違うのでしょうか?

まず、お米というものを大きく二つに分けると、「うるち米」と「もち米」に分かれます。この分類は酒造りとはあまり関係がないので詳しくは説明しませんが、うるち米はでんぷん分子がアミロース20%、アミロペクチン80%という割合になっているのに対し、もち米はアミロペクチン100%という違いがあります。

酒造好適米は「うるち米」に属しているため、どちらかというと普段私たちが食べているお米に近いお米となるのですが、食用のお米と比べて酒造好適米は粒が大きいという特徴があります。この大きさの違いこそ酒造りにおいて大きな意味を持っているのです。

みなさんはお米の甘味を感じたことがあるでしょうか?最近ではいろんな種類のおかずが豊富に存在するため、お米本来の味に気が付かないという人も多くいらっしゃるようですが、お米は本来甘いもので、噛めば噛むほどその甘味を感じることができます。そして、あの甘味こそが酒造りには欠かせない成分なのですが、あの甘味、実はお米の中心に固まっているんですね。

その正体となるのがでんぷん質なのですが、酒造好適米は普通のお米に比べてこのでんぷん質が多く、そのために粒が大きくなっています。また、この甘いでんぷん質の周りをタンパク質が覆っているのですが、このタンパク質が多く入れば入るほど雑味が濃くなってしまうので、普段私たちが食べているお米もこのタンパク質を10%ほど削った状態で販売されていますが、日本酒に使うとなれば最低でも30%ほどは削らなければなりません。

そうすると、お米ひと粒ひと粒で使用できる大きさが小さくなってしまうので、出来るだけでんぷん質が多く、そして粒が大きいほうが酒造りには適しているのです。このような条件を揃えたのが酒造好適米であり、さらに、日本酒に含まれるアルコールのもとである麹菌の繁殖を助け、かつ醪に溶けやすいという特徴があります。

つまり、酒造好適米とはその名のとおり、酒造りに適したお米であり、酒造りのために品種改良を経て造られたお米なのです。

どの酒造好適米が美味しい?種類別味の違いについて

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酒造好適米はこのように、美味しいお酒を造るために作られたお米ですが、普段食べているお米と同じように、どのようなものに美味しさを感じるかは人それぞれであり、また、環境によっては同じ品種の米を作ることも難しいという状況があります。

そこで酒造好適米もそれぞれの環境にあったものが各地で生まれ、その中でも特に美味しいものは新酒鑑評会など、公の場で表彰されているものもあります。そこで、どの酒造好適米が美味しいか、特に有名なものを中心に、その味の違いについて見ていくことにしましょう。

山田錦

酒造好適米といえば山田錦、山田錦を使った日本酒は美味しい、と言われるくらい、酒造好適米の中で最も有名、かつ評価を受けているのがこちらの山田錦です。タンパク質が少ないため雑味が少なく、甘味が強いのが特徴で、多くの大吟醸酒が山田錦を使って造られています。

特に兵庫県の中でも三木市や加東市などは特A地区に認定されており、質のいい山田錦が採れますが、各県においても地元で山田錦をつくろうという動きがあります。身長が高く、風の影響を受けやすいために栽培が難しいという難点もありますが、その生みの苦しみを超えたものだけが極上の山田錦を作れるのでしょう。

主な産地

  • 兵庫県
  • 福岡県
  • 徳島県

五百万石

山田錦と同じく数々の賞を受賞している日本酒に多く使わているのがこちらの五百万石です。米どころである新潟県が生んだと言えば、その美味しさがイメージできるでしょうか。綺麗な水や肥えた土壌など、美味しいお米ができやすい環境で生まれた五百万石で造られた日本酒はすっきりとした淡麗のものが多く、キレのあるの口当たりを楽しむことができます。山田錦よりも作りやすいこともあって、全国各地で作られており、酒造好適米の中では作付け面積一位を誇っています。

主な産地

  • 新潟県
  • 富山県
  • 石川県

雄町

上記した山田錦や五百万石と言った評価の高い酒造好適米。実はこれらの酒造好適米を含め、日本に現存している酒造好適米のおよそ3分の2は雄町を親にした品種改良の結果生まれたお米なのです。コクのある日本酒が飲みたければ雄町を使った日本酒がおすすめというほど、しっかりとした味が特徴で、その九割は岡山県で作られています。

主な産地

  • 岡山県
  • 鳥取県
  • 島根県

美山錦

日本酒は冬の寒いときに仕込が始まり、寒ければ寒いほど澄んだ日本酒ができるといわれており、そのため東北などは日本酒造りが盛んです。そんな東北で広く栽培されているのが美山錦であり、長野県で生まれました。寒ければ寒いほど澄んだ日本酒ができるといいましたがその一端を担っているのが美山錦の特徴であるすっきりとした味わい、軽快な口当たりです。美山錦と同じくらい人気を誇る酒造好適米「たかね錦」の突然変異で生まれた奇跡の酒造好適米です。

主な産地

  • 長野県
  • 秋田県
  • 宮城県

 

以上、酒蔵好適米についてでした。日本酒は原料だけでなく酒造の思いやこだわりによって味わい、風味が異なりますが、酒造好適米によって大きな味の分類ができます。自分の好きなお酒、自分に合う日本酒を探す際には、ぜひ酒造好適米を参考にしてみてください。


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