東京が生んだ「澤乃井」という文化。日本酒が旨いだけじゃない!その魅力とは?

東京が生んだ「澤乃井」という文化。日本酒が旨いだけじゃない!その魅力とは?


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コンクリートジャングル東京。

高層ビルの立ち並ぶオフィス街に、きらきらと輝くネオン街、信号が青になればそこはまるで戦場、「我こそは」と先を急ぐ人の山とそれを見下ろすパステルカラーの広告看板。

食も服もそして文化も、日本全国から選りすぐりの商品がここ東京に集まっては、最先端、高級品、そして土地のものとして消費されていきます。

 

ご当地グルメ」やその土地ならではの特産品というものが注目を浴びるようになった昨今、東京にいながらに地方を感じることができるようになりましたが、ちょっと立ち止まって考えてみてください。

 

東京の、東京で生まれた、東京らしいものっていったいなんだろう?

 

そこにしかない、そこだからこそ生み出されたもの、これをご当地ものというのであれば、東京のご当地ものはどこにあるのでしょうか。その答えを知るためには、東京であってオフィス街もなければネオン街もない、田んぼと山と、川のせせらぎと、そして鳥の声が聞こえるような、そんな東京の田舎町を訪ねてみなければなりません。

 

東京都青梅市沢井

渋谷から電車に揺られること1時間、まさに絵に描いた田舎風景の広がるその場所に今回ご紹介する日本酒「澤乃井」を造る小澤酒造があります。

知る人ぞ知る人気の観光スポット澤乃井、そして東京の日本酒として絶対的な地位を確立する澤乃井。いろんな顔を持つ澤乃井とは一体どんなものなのでしょうか。

 

東京だからこそ造れた味、澤乃井だからこそ成しえたこだわりは果たしてどのような日本酒として仕上がっているのでしょうか。

澤乃井の魅力についてじっくりとみていくことにしましょう。

画像参照元:澤乃井|小澤酒造株式会社

神秘宿る日本酒の命

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なぜ東京でこんなにも旨い日本酒が造れたのか。

そして酒を造り続けて300年、澤乃井の日本酒は廃れなかったのか。

 

そのキーワードとなるのがです。日本酒好きのみなさんならご存知のとおりだと思いますが、日本酒の主原料は米と水です。どんなに技術やこだわりがあっても、おいしい米とおいしい水がない場所には酒造りは生まれません。

特に澤乃井には豊富で美しい水があります。潤沢な水があるという意味である「沢」という文字を使って、かつてこの地は「沢井村」と呼ばれていました。

洞窟の奥から聞こえる水の音、そして匂い。酒蔵見学のコースには、この水の音を聞くことのできる小さな祠を見学するコースも含まれているので、ぜひこの神秘を体験していただくことをおすすめします。

 

さらに澤乃井の日本酒をおいしく味わうことができることでしょう。

画像参照元:澤乃井|小澤酒造株式会社

変わらないことは停滞である!常に挑戦し続ける日本酒

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わたしもかつて、もう3年ほど前になるでしょうか。たくさんの外国人観光客に囲まれながら「澤乃井」の酒蔵を見学したことがあります。

澤乃井の酒造りを一から眺めながら、なんと杜氏である田中さんが自ら熱心に説明してくださったのを覚えています。

 

多くの観光客は酒蔵を見学したり、酒造りを学びにくるというよりは、最後に待っている日本酒の試飲を楽しみに来ているが、少なくても熱心に澤乃井の酒造りについて知りたいという人がいる限り、そのような方に満足してもらえるような説明を心がけている、と田中さんは語られていました(内心、わたしも試飲を楽しみにしていたということは口が裂けても言えない)。

 

酒造りに絶対はない。たとえばオリンピックなら金メダルが絶対だけど、味覚は人それぞれ違うから、絶対という酒は存在しないんですよ。だからと言って、絶対を求めることをあきらめてはいいわけではない。常に絶対を追求し続けなければならない。』

 

田中さんのおっしゃったこの言葉に、澤乃井の酒造りの神髄が詰まっているように感じます。

日本にはおよそ1500件以上の酒蔵があるといわれており、その数2万種類の日本酒が造られています。それぞれの蔵がそれぞれの答えを探し求め、その蔵独自の日本酒を造っています。

そのこだわりや技術によって日本酒の味わいはどれだけでも変化しますが、澤乃井は答えを出すことなく、未だ見ぬ答えに向かって今も前進し続けています。

 

また、田中さんはこうもおっしゃいました。

 

『伝統は守るものではない。時が、時代が流れるのに、伝統という形でその場所に居続けるのは停滞でしかない、いやむしろ後退である

 

いろんな酒蔵を調べてみると、「時代の流れにかかわらず、いつ飲んでも同じ味、同じ酒であり続けることこそ酒蔵に求められていることだ」と説いている酒造も多くあります。

また、「機械に頼らずに昔ながらの製法を守ることによって伝統の味を作り続けています」という酒造もまた多くあります。 しかし、澤乃井では、時代に逆らわず、常に最新の澤乃井であり続けることこそ、澤乃井が澤乃井である理由であるとし、その時代にあった価値を生み出していく努力を続けているんだそうです。

 

しかも、それでいて澤乃井が澤乃井の味ではなくなったと気づかれてはいけない、時代に逆らわずに変化し続けていながら、その変化を気づかせることなく「あぁ、やっぱり澤乃井はいつまでも澤乃井だな」と納得してもらわなければならないと。

 

??と少し混乱しているわたしに田中さんはこんなたとえ話をしてくれました。

 

『戦時中、甘いものがなかった時代には、とにかく甘いということに価値があったので、どこのお菓子屋さんもできるだけ甘いものを作りました。しかし、現在では、甘すぎないということの方が甘ったるいものよりも価値がありますよね。

時代に逆らって同じ味を作り続けていては現代に生きる人々に飽きられ、その菓子屋はつぶれてしまうでしょう。

しかし、あのお菓子屋は味が変わってしまったと悟られてもいけない。それでは守ってきた伝統を壊してしまうことになりますから。』

 

なんともわかりやすい解説!どのような日本酒が今求められているのかという時代を見る目と、その味を再現する技術、そして澤乃井が澤乃井であるための伝統を受け継ぐこと、このこだわりを持って澤乃井という日本酒が造られているわけです。

常に挑戦者であるその姿勢にわたしは惚れ込んでいます!

画像参照元:澤乃井|小澤酒造株式会社

ただの酒造ではない?観光スポット澤乃井とは?

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初めに言いましたが、「澤乃井」は小澤酒造の造る東京を代表する日本酒ですが、それ以上に注目を浴びているのが、大人気観光スポットとしての澤乃井です。

夏は緑深く、秋には紅葉が色づく自然のすぐ傍にある澤乃井では、酒蔵の見学、試飲はもちろんのこと、澤乃井の仕込み水をふんだんに使った懐石料理のいただける「ままごと屋」に、「ままごと屋」の姉妹店、絶品の豆腐料理を味わうことができる「豆らく」と甘味を楽しむことのできる「いもうとや」などが同じ敷地内に軒を並べています。

お酒と料理でおなか一杯になった後は、江戸時代から昭和にかけて作られた約4000点以上の櫛やかんざしなどを鑑賞することのできる「櫛かんざし美術館」や川合玉堂という日本画壇の巨匠が残した数々の作品に現を抜かすことのできる「玉堂美術館」で胸をいっぱいに、最後には日本酒や酒まんじゅうの並ぶ売店で思い出を形にすることができるなど、自然に触れ文化に触れ芸術に触れることのできる至れり尽くせりの施設となっています。

 

大自然に囲まれながら日本酒や仕込み水、一緒に甘味などを楽しむことのできるオープンテラス席もあり、澤乃井は日本人だけでなく外国人観光客にも大人気の観光スポットとなっています。

暑い夏には川のせせらぎを聞きながら、紅葉の色づく秋には頬を赤らめながら、のんびりと、わいわいと、季節ごとにいろんな楽しみ方ができます。

画像参照元:澤乃井|小澤酒造株式会社

で、結局、澤乃井はおいしいの?

澤乃井の日本酒造りのこだわりはわかった、澤乃井が大人気観光スポットであることはわかった、…で、澤乃井の日本酒は結局おいしいのか、どんな商品があるのか、とみなさんが気になっているのはわかっています。お待たせしました、澤乃井の商品紹介に参りたいと思います。

大吟醸 凰

5澤乃井の中で一番美味しい日本酒が飲みたい!最高ランクの澤乃井を味わいたい!という方におすすめなのが、山田錦を35%精米と高精米歩合で磨き上げた『大吟醸 凰』です。

最高ランクにふさわしいただずまい、澤乃井の技術とこだわりがすべて詰まった味わい、香り、飲みごたえ、喉越し、後味…、上げ出すとキリがないですが、全身で澤乃井を味わってみたいという方はこちらをご賞味ください。

この幸福感は味わった人にしかわかりません。

画像参照元:澤乃井|小澤酒造株式会社

 

純米大吟醸 芳醸参拾伍

7こちらも「大吟醸 凰」に負けず劣らずのハイクオリティを魅せる日本酒、特に純米酒がお好きな方はこちらの『純米大吟醸 芳醸参拾伍』がおすすめです。

「大吟醸 凰」と同じく山田錦35%精米なので、純米酒かそうでないかという違いを利き比べするのもまた一興。とにかく上品で、気品があって、一口一口ゆっくりと味わいたくなる一本です。

画像参照元:澤乃井|小澤酒造株式会社

 

 

 

純米吟醸 蒼天

6淡麗辛口、キレのある飲み口が特徴の「純米吟醸 蒼天」ですが、口に含んだ瞬間はほのかに甘味が感じられ、舌に乗っかるようなとろみに濃厚ささえ感じます。吟醸らしい香り、それでいて派手すぎずやっぱり澤乃井らしい上品さを感じることができます。

「これだ!」というほどの特徴はありませんが、バランスが絶妙で気づいたときにはもう癖になっていた、というような日本酒です。

画像参照元:澤乃井|小澤酒造株式会社

 

 

特別純米

860%精米で吟醸酒ランクのこちら『澤乃井 特別純米』は、日常飲みにぴったりの日本酒となっています。

長野県で生まれた標高の高い場所でも元気に育つという「しらかば錦」という酒造好適米を原料にしているため、他の日本酒とは一味違った風味を楽しむことができます。

香りは一言で言うならばほのかなマスカット、何杯飲んでも、何日飲んでも飽きが来ないというバランスにものすごく感銘を受けました。私は冷酒も燗付けも好きなんですが、どっちにしても美味しく、特にお燗にすると米の芳醇な香りを味わうことができて、ご飯が進みます。

画像参照元:澤乃井|小澤酒造株式会社

純米大辛口

9これまで辛口とうたったものをあまり好まずに飲んできた私ですらはまったのが辛口を超える大辛口である『澤乃井 純米大辛口』です。舌先にぴりりと感じるほどの辛口ではありますが、どちらかというと旨口、大辛口というより大旨口の日本酒だなと感じました。

料理を選ばないお酒とはまさにこのこと、いろんな日本酒を飲んでもどこかこの酒を基準にしてしまっているところがあるような、そんな日本酒のスタンダードを語ることのできるお酒です。いや、スタンダードにしてはハードルが高すぎるか?

澤乃井が出している大辛口には『澤乃井 本醸造大辛口』もあります。普段は720mlを購入することが多い私ですが、常備しておきたい酒はこのように1800mlも検討します。

画像参照元:澤乃井|小澤酒造株式会社

元禄酒

10かつての私のように大辛口はもちろんのこと辛口も苦手だという人におすすめなのが、こちらの『澤乃井 元禄酒』です。大辛口と同じく辛口だけど旨口だ!というアプローチを逆行して、甘口だけど旨口、いやむしろ大甘口であり大旨口だというのがこちらの日本酒。

あえて江戸時代の造り方を再現した生もと造りで造った日本酒で、どこかしら懐かしいような、それでいて未知なる世界に踏み込んだような風味を楽しむことができます。

画像参照元:澤乃井|小澤酒造株式会社

 

その他、澤乃井では以下のようなラインナップで商品を展開しています。どれも澤乃井らしく上品で、それでいて澤乃井という概念さえも打ち破るような美味しい日本酒が勢ぞろいですので、ぜひチェックしてみてください。

日本酒以外にも梅酒や焼酎などもありますので、澤乃井の日本酒が気に入ったというかたは、こちらもお試し下さい!


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